何となくのテレパシー

僕は、他人の心を読む能力が、普通よりも少しだけ優れているようです。 

霊視できるわけではないので、ほんの少しだけです。 

以前は、相手の表情から読み取っているとばかり思っていました。 

でも、今はそれだけではないと感じています。 

最近、こんなことがありました。 

ある女性と、よく行く喫茶店で待ち合わせをしました。 

お店に行く途中、ふと、彼女は「入口に一番近いあの席に座っている」と思いました。 

「なんで、今そう思ったのかな?」 

「別の席かも知れないじゃないか」 

「いや、多分、入口に近いあの席に座っている」 

そんなことを考えながら、お店に到着すると、 

待ち合わせの女性は、思った通りに、入口に一番近い席に座っていたのでした。 

この不思議な話をすると、彼女はこんなことを言いました。 

お店に着いた時に、ちょうどこの席が空いたので、「座れて良かった」と思い、 

店員さんに「ついてる」と言ったそうです。 

つまり、彼女が「座れて良かった」と思ったので、 

僕は「入口に一番近い席に座っている」と思ったわけです。 

これはテレパシーだと思います。 

他人の心の声が聞こえるという、映画に出てくるような超能力ではありませんが、 

何となく、相手の情報が伝わってくるのです。 

この何となくのテレパシーは、本当は、誰にでも備わっている能力と思います。 

僕の場合、たまたま意識しているだけで。 

コツは、普段から勘に頼って行動すること。 

考えるのをやめると、思いがけない情報が降りてきます。 

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