エッセイ(2)

3歳ぐらいに、根岸線沿線の公団住宅に引越をしました。

その頃の記憶で、1つだけ鮮明に覚えていることがあります。
公団住宅の抽選に当たり、これから住む団地を見に行った時のことです。
当日は大風が吹いていました。
横断歩道を渡っている時に、風で看板が飛んできて、母の足に直撃しました。
母は痛くて歩けなくなり、目の前にあったお寿司屋さんの店員に助けてもらいました。
救急車を呼んでくれて、来るまでお店の中で待ちました。
多分、わずか数分の出来事だったと思います。
それでも、目の前で母が倒れ、救急車に初めて乗ったことに大変ショックを受けました。
事件から何年経っても、たまに思い出します。
所謂トラウマです。

ところが、不思議なことに、救急車に乗った所で記憶が途切れています。
最近、母に聞いてみたら、入院しないですぐに帰されたそうです。
歩けないので、帰りは家までタクシーだったとか。
全く覚えていないんですよね。

そもそも、物が飛んで来て怪我する方が不思議です。
大風だからと言っても、台風ではなかったと思います。
本当に看板だったのでしょうか。
人生で初めての不思議体験だったかも。

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