平成29年最後の稽古
2017(平成29)年、最後の稽古は私一人でした。
それは井伊直弼の「独座観念」の気分でした。
井伊直弼は、茶会の後、茶室に戻り、一人でお茶を点てて自服したそうです。
そして、その日の一期一会を思いながら、自己に向き合ったのだとか。
つまり、一服の茶でリラックスしながら、全ての答を自分自身に聞いたわけです。
他人に依存せず、自分を信じる。
そういう精神を茶道で養うことは素晴らしいと思います。
茶道について、礼儀作法やおもてなしが身につくというイメージをお持ちの方が多いでしょう。
人との関わりだけでなく、最後は自分に収斂されるものと思います。
今年一年を締め括る自服は、とても美味しい、幸せなお茶でした。