これからの茶道
茶道はお金がかかる。
お金持ちの趣味だ。
そんな風に思っている人は多いでしょう。
でも、待てよ。と思いませんか?
千利休が大成したのは侘び茶です。
当時、「侘び」とは、物質的な困窮を意味していました。
つまり、貧乏の茶。
では、茶会で使われる、高価な茶道具の数々は何なの?
という話ですよね。
僕は茶人としては半人前以下ですが、
ヒーラーとしてはそこそこだと思うので、目に見えない世界の話をします。
茶道とは少しズレてしまうかも知れませんが、ご了承ください。
なんで高価なお道具を見たがったり使いたがるの?
……それは、振動数が上がるからです。
奇麗なお道具を観て触って、素晴らしいと感激する。
楽しいと思って、振動数が上がる。
そう、人間は、振動数を自分で上げたり下げたりできるのです。
戦国時代は、戦に行って、いつ斬られて死ぬか分からないような日常だったから、
特に男は振動数が高かったんです。
だから、茶室に入って、静かに茶を愉しみ、振動数を下げる必要がありました。
江戸時代に入って平和な世の中になると、
振動数を下げる必要がなくなってきたんです。
逆に、振動数を上げる時代に変わりました。
庶民も千家のお茶を始めます。
お殿様がやっているお茶を、自分もやるというステータスで、振動数が上がったんです。
江戸時代、茶道人口が爆発的に増えた時期、
表千家だと覚々斎の頃に、
俳諧をやっていた風流人が、お茶に参入してきます。
俳句の季語のセンスで、茶道具に銘をつけて楽しむようになりました。
振動数が上がります。
そして、表千家の七代如心斎の時に、七事式が考案され、稽古にゲーム性が取り入れられました。
皆で一緒に楽しくお稽古して、振動数が上がりました。
近代に入り、美術品好きの財界人の援助で、一時衰退しかかっていた茶道が復興しました。
茶道具で、日本文化の素晴らしさを再認識して、振動数が上がったのです。
で、現代はと言うと、茶道人口は減り続けています。
実は、コロナ禍の遥かずっと以前からです。
みんな、真面目に稽古や茶会をやっていても、この流れは歯止めがかからなかったんです。
だったら、また何かで振動数を上げればいいと思いませんか?
なにも難しい話ではなくて、
言葉に気を遣えばいいのだと思います。
相手の振動数が高くなることを、いつも心がける。
まず褒めることでしょう。
お点前の最中でなくても、稽古や茶会で顔を合わせた時に、
例えば着物とか、相手が普通に喜ぶことを褒める。
目の前の人を気持ちよくするというのは、おもてなしの基本だと思います。
褒められれば振動数が上がり、また来たい、また会いたいと思うはず。
茶席が、褒め上手の集まりになって、
みんな、楽しく気持ち良くなれば、
茶道の魅力も高まるように感じます。