茶道の稽古の近況
自分の茶のスタイルが徐々に出来てきた感じがします。
茶道の精神修養の面を凝縮した、少人数ならではの稽古を考えてきました。
思い至ったのは、一客一亭の続きお薄。
基本的に、お茶を点てる亭主と客1名の、1対1で行います。
亭主は、濃茶と薄茶の両方を自服します。
つまり、亭主と客が交互にお茶を飲むのです。
流れを簡単に説明します。
亭主は、2人分の濃茶を点てます。
まず客が半分飲み、残りを亭主が飲みます。
引き続き、亭主は薄茶を点てます。
客は薄茶を飲んだ後、お約束として亭主にも自服を勧めます。
亭主が自服する前に、客は白湯を所望しても良いです。
亭主は、薄茶を点てて自分で飲みます。
実際にやってみると、かなり複雑な動きをします。
茶碗と出しぶくさの拝見、茶入(濃茶)と茶器(薄茶)の入れ換え、三器(茶入、茶杓、仕服)と茶器の拝見、場合によっては茶巾絞り等があるからです。
一客一亭による密度の濃いコミュニケーションが行われ、しかも、続きお薄なので席を改めず途切れないのが特徴です。
滞りなく進行すれば、大寄せの茶会とは対極の茶の湯になると思います。
小間で、できるだけ侘びた茶にした方が、より一層面白いです。
この点前は、複雑ながら薄茶と濃茶さえできれば、稽古できます。
棚がなくても点前ができます。
しかも、二人しか居なくても大丈夫です。
一人の相手と真剣に向き合うのは良いことだと思います。
茶席には、決まり文句の問答が幾つかあるのですが、
その度に亭主と客の氣がピタッと合います。
阿吽の呼吸です。
脳に心地好い刺激となるでしょう。