映画『2001年宇宙の旅』で思ったこと
スタンリー・キューブリック監督について、矢追純一さんが語るトークイベントが原宿で催されました。
矢追純一さんは、キューブリック監督と直接会い、『2001年宇宙の旅』について訊いたことがあるそうです。
今でも話題になるのは、ラストシーンの解釈です。
矢追さんによれば、監督自身もわからないそうです。
オチ(意味)をつけないことで、観る人が参加できるようにしている。
謎を残しているから面白い。
キューブリック監督は、観る人の立場で映画を撮り、そのポリシーを貫いた監督だったというのが、矢追純一さんの意見でした。
そのお話を聴いて、これは人生と全く同じだなと思いました。
人生とは映画のようなものです。
こう生きたいと脚本を書き、自ら演出し、出演します。
思った通りに生きているのです。
もし自分の人生はこうだったと脚本で決めてしまったら、つまらなくなると思います。
ワクワクして映画を観て、最後は何だかよくわからなかったけど、素晴らしい余韻があって、最高に面白かった。
それを実際の人生でもやった方が、絶対に楽しいはずです。
そのためには、
流れに身を任せる。考えない。
ということだと思います。
考えるというのは、
こうしたから、こうなるとオチをつけることです。
それより、どうなるかワクワクして生きて、
たとえシリキレトンボでも、「あー、面白かった」という人生の方が面白いでしょう。
そう気づいた瞬間、心が急に軽くなりました。
これまで願望を実現するために、色々とイメージしたり、
目標を設定するのに考えすぎていたんじゃないかと思いました。
本当は、行く(生きる)方向だけ決めて、歩き続けるというポリシー(覚悟)だけで充分じゃないかと。
そして、『2001年宇宙の旅』は、観る人を進化させる、素晴らしい映画と思いました。