痛みが逃げる
寝違えて肩~首を動かせないという女性にお会いしました。
「ほとんど寝ていないのに寝違える」そうです。
寝違えとは、眠りから覚めた時に、首の後ろや首から肩にかけて痛みがある症状です。
首を動かすと痛みが出たり、痛みで首を動かせない場合もあります。
原因は複数考えられます。
一番多いのは、睡眠中に不自然な姿勢が続き、一部の筋肉が虚血(血量の減少による貧血)した場合でしょう。
睡眠中でなくても、血流が遮断されることがあれば、寝違えと同じ症状になると思います。
その日、出先で施術に不向きな環境でしたので、時間を短めに施術しようと思いました。
簡単に全身をヒーリングした後、首の付け根~肩に集中してエネルギーを送りました。
2~3分後、首がだいぶ動くようになり、「楽になった」と言われました。
ところが、同時に「痛みが逃げた」そうです。
さっきまで痛くなかった、首のもっと上が痛くなったと言われました。
今度は、痛みの移動した場所にエネルギーを送りました。
すると、また「痛みが逃げた」と言われました。
エネルギーを注入した所とは別の場所が痛くなったと。
2~3分毎に痛い場所が変わって、まるで痛みと追いかけっこをしているような気分でした。
「痛みが逃げる」とは、一体どういうことでしょうか。
実は、痛みの原因が移動したのではなく、「感じる場所」が変わって行ったのです。
ある箇所の神経細胞の興奮によって、周りの神経細胞の活動が抑制されることを、「周辺抑制」と言います。
複数の情報を受け取ると混乱してしまうので、一番重要な情報のみを速く伝えるという人体の仕組みです。
一番重要な情報とは、つまり一番痛い場所です。
その女性の場合、1番痛かった場所がヒーリングによって改善されたことで、2番目に痛い場所が痛く感じ、そこが改善されると今度は3番目に痛い場所が痛く感じる、という流れを繰り返したと思われます。
2~3分毎に痛みが逃げる‥‥
一見不思議な現象ですが、SE気功ヒーリングに即効性がある為に起きたと説明できます。
でも、本当の問題は、なぜ広範囲に痛みを持っていたか、でしょう。
肩こりと同じような感覚で、整体等に行かれる方もいると思います。
指圧で血流が流れるようになれば、痛みは改善されます。
ところが、指圧に行っても行っても別の場所が痛くなる場合には、注意が必要です。